PayBは、払込票の振込専用の支払いアプリで、スマホがあればコンビニや金融機関に行かなくてもオンラインで24時間、払込票の振込ができるようになります。
納税通知書が届き「PayBが使える」と記載があるので、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、登録や支払いに、四苦八苦する方も多いようです。
遅い・登録が面倒など評判もあり、税金や公共料金の支払いにはクレジットカードが使えないデメリットもあります。
この記事では、PayBの評判、メリット・デメリットや導入体験、PayBでうまく支払いできなかった場合の代替策もご紹介します。
PayBとは?
払込票の振込に特化した支払いアプリPayBをスマホに導入すると、コンビニや金融機関に行かなくてもオンラインで支払いができるようになります。
銀行口座番号または、クレジットカードの番号を事前に登録しておいた上で、振込票にあるバーコードをアプリで読み込み、支払いをします。
ビリングシステム株式会社が開発しています。
PayBの評判は?
PayBのデメリット
PayBのダウンロードサイトである、GooglePlayとApp Storeの評判をまとめてみると、次のようデメリットがあることが伺えます。
- バーコードを読み込めない
- 動作が遅い
- 対応している金融機関が少ない
- 戻るボタンが使えない
- 機種変更時に、一度退会しないと新機種でログインできない
PayBのしくみより、PayBアプリの動作の不安定さを上げる口コミが目立ちました。
筆者もPayBにトライしてみました
「PayB」と「JNB PayB(ジャパンネット銀行のPayB)」に挑戦してみました。
まず気になったのが反応の遅さです。ボタンをクリックした後反応に数秒かかるので、タップが認識されていないかと、もう1回押してしまうことが何回かありました。
インストール終了後、すぐにバーコード読み取り画面だったので面食らいました。ホーム画面がバーコード読み取り画面になっています。
画面遷移は、右上のメニューからのみ操作が可能で、「戻る」ボタンが効きません。
致命的だったのが、バーコードの読み取りができなかったことです。
よくある質問ページには、
- 日中、窓辺や明るい証明の下など光量が十分で均一なところ
- スマホを横にしての読み取り推奨
- 読み取れない場合は、スマホカメラのレンズや汚れなどを確認
- カメラの性能により読み取りできない場合がある
とあるので、縦横、距離、照明など、いろいろ工夫してみましたが、バーコードを読み取ることができませんでした。
ちなみに、PayBを導入したスマホは、Sony Xperia XZ3(SOV39)です。
動作確認済の推奨機種から微妙に漏れていました。
しかし、この機種は2018年の秋冬モデルです。読み取り精度をもっと期待したいところです。
また、金融機関登録の時にエラーが出て、登録できない時がありました。
初日は「PayB」で2つの金融機関(三井住友銀行、ゆうちょ銀行)「JNB PayB」でジャパンネット銀行の登録を試みましたが、「PayB」での2行はエラーで登録できませんでした。次の日に試したら三井住友銀行の登録ができたのでよしとしました。
たまたまだったかもしれませんが、払込納期が迫っている時だと間に合わなくなるかもしれません。このようなエラーを想定して導入する必要がありますね。
PayBのよい評判
悪い評判がある一方で、
- 家にいながら振込ができてとても便利
と、よい評価をしている声もあります。
期待通りにアプリが動けば、かなり便利なアプリであることは間違いありません。
使えている方もいるので、時間に余裕がある時に、トライしてみてもよいかもしれません。
PayBのメリット
改めて、PayBを使うメリットを挙げてみました。
- 24時間どこでも支払いができる
- 支払い手数料が無料
- 事前のチャージが不要
- さまざまな金融機関、振込票に対応している
24時間どこでも支払いができる
深夜や隙間時間に、家や職場などで、スマホアプリから振込票の払込ができます。
コンビニや金融機関に立ち寄ったり、順番待ちしたりなどの手間が省けます。
支払手数料が無料
振り込み手数料、ATMでの引出し手数料など、クレジットカード決済手数料など、支払いには各種手数料がかかります。
しかしPayBを使えば、アプリのインストールも支払い手数料も無料です。
さまざまな金融機関、振込票に対応している
PayBには、さまざまな金融機関、振込票に対応しています。
利用可能な支払い先は、公共料金等16社、一般企業5,379社、地方公共団体354団体で利用が可能です。(2020年5月現在)
コンビニ収納用バーコードが印刷されている請求書・納付書・払込取扱票であれば支払い可能です。
対応金融機関
「PayB」アプリで対応している金融機関と、各金融機関専用のPayBがあります。
対応している金融機関は次の通りです。参考元
PayB
口座振替
※VISA、Mastercardブランド表記があるデビットカード、プリペイドカードは利用可
※キャッシュカード一体型のデビットカード(J-Debit)は口座登録することで利用可
金融機関専用PayB
次の金融機関は、専用のPayBがあります。
金融機関専用のPayBは、クレジットカードの登録ができません。
対応している支払い(2020年5月現在)
公共料金や税金、その他の支払いに幅広く対応しています。
公共料金
電力料金 | 沖縄電力株式会社、関西電力株式会社、九州電力株式会社、中国電力株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、東北電力株式会社 |
ガス料金 | 大阪ガス株式会社、京葉ガス株式会社、四国ガス株式会社、東京ガス株式会社、広島ガス株式会社、北海道ガス株式会社、レモンガス株式会社 |
通信料金 | NTTファイナンス株式会社(NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTdocomoコミュニケーションズ) KDDI株式会社 |
放送料金 | 日本放送協会(NHK) |
地方公共団体(税金など)
354団体に対応 詳細はこちら
一般
5,397社に対応 詳細はこちら
提携収納代行
PayB利用契約した企業及・団体が発行する払込票が利用可 | 株式会社アプラス、株式会社NTTデータ、株式会社しんきん情報サービス、地銀ネットワークサービス株式会社、株式会社電算システム、みずほファクター株式会社、三菱UFJニコス株式会社、三菱UFJファクター株式会社、りそな決済サービス株式会社 |
集金代行(コンビニ決済)サービスを利用する全ての企業・団体が発行する払込票が利用可 | 株式会社ジャックス、リコーリース株式会社 |
PayBのデメリット・注意点は?
PayBを導入する前に、次の点は注意しておきましょう。
利用上のデメリット・注意点
対応していない振込票がある(バーコード式の払込票でないと支払いができない)
振込票が全てPayBで支払いできるという訳ではありません。
PayBに対応している振込票である必要があります。振込票に記載されいている納付方法を確認しましょう。
公共料金、税金などは、クレジットカード支払いができない
公共料金や税金は、PayBでクレジットカード支払いはできません。
振込票には、「PayBで支払い可」と書いてあっても「PayBでのクレジットカード支払いはできない」とは記載されていないので、注意しましょう。
クレジットカードはVISA、Mastercardしか対応していない
PayBでクレジットカードは、VISA、Mastercardのみが登録可能です。JCBやアメックスは登録できないので注意しましょう。
利用機関により、アプリが異なる
振替に利用したい金融機関によって、アプリが異なるので、間違えてインストールしないよう注意しましょう。
法人口座には基本的に対応していない
PayBは、法人口座に基本的に対応していません。ジャパンネット銀行のPayB(JNB PayB)のみが対応しています。
1日の振込上限は30万円まで
1日に払える回数に制限はありませんが、1日に振込できる上限は、30万円までです。また、クレジットカードでの支払いは一括払いのみです。
領収書・納税証明書は出ない
領収書は出ません。支払い完了時の通知メールと取引履歴が支払いの証明となります。領収書が必要な場合は、金融機関やコンビニエンスストアの窓口で支払う必要があります。
また、税金を納める時の納税証明書も発行されません。車検を控えている時に自動車税を支払う場合など、注意が必要です。
アプリのデメリット・注意点
アプリの動作が不安定な場合があり、余裕を持って利用する必要がある
アプリの反応が遅い場合や、金融機関の登録でエラーになる、バーコードが読めないなどの減少を想定し、余裕をもって導入・支払いをするようにしましょう。
機種変更をする時には、一度退会をする必要がある
PayBは、セキュリティ確保のため、アカウントと端末を紐つけて管理しています。
そのため、アプリを削除しても同端末にインストールすると、アカウント情報が残っているため、「すでに登録されている」とメッセージが出ます。
機種変更をする時には、対応づけを切り離す必要があるため、一度退会をします。
退会は、アプリ右上のメニューより可能です。
ただし、iOS端末を利用している場合は、機種変更後にiClud、iTunesのバックアップからアプリの復元が可能であれば、そのまま使うことができます。
PayBの導入方法
導入方法について説明します。
インストール
振替をしたい金融機関に対応しているPayBをダウンロードします。
PayB対応環境は次の通りです。
登録
以下は、後から金融機関を登録する場合の設定手順です。
①基本情報(姓名、性別、生年月日、携帯電話、メールアドレス、パスワード)を入力
②住所を登録(任意)
③登録メールアドレス宛にきた認証コードを入力
④支払い方法の登録(クレジットカード、預金口座、支払限度額)5~30万円
⑤支払い登録用認証パスコード設定(PayB支払い用数字4~8桁の設定)
⑥登録メールアドレス宛にきた認証コードを入力
使い方
トップ画面がバーコード読み取り画面です。
スマホで払込票のバーコードを読み取り、振替をします。
支払いをすると即時に引き落としされます。
預金残高がないとエラーになり、支払いはキャンセルされます。
アカウント登録は1つしかできませんが、登録名義人と振り込み票の氏名が異なっていても支払いOKで、家族との共用は可能です。
PayBでうまく振り込めなかったら?
PayBの制限事項やうまく動作しなかったなどで、急いでいるのに振込ができないことも起こりえます。
その時には、次のような手があります。
- クレジットカードで支払い
- コンビニやATMで支払い
- ペイジーをオンラインで使う
クレジットカードでの支払いは、手数料がかかることがあります。
また、コンビニやATMでの支払いは、行く手間もかかり、引き出し・振込料もかかってきます。
PayBのメリットである「振込票での振込を、いつでもネットで無料で行える」ことを実現するなら、「ペイジー」をオンラインで使う方法がおすすめです。