税金の支払いもキャッシュレス化が進み、固定資産税の支払いをクレジットカード払いにしようか、検討している方も多いのではないでしょうか。
特に、クレジットカードのポイント還元を狙う場合、固定資産税など税金のクレジットカード払いは、買い物などの支払いにはかかってこない手数料がかかるので、お手持ちのクレジットカードの還元率との比較が重要です。
この記事では、固定資産税のクレジットカード払いが本当におトクなのか、東京都や大阪市など人口が多い都市のクレジットカード払い手数料を調べてみました。
固定資産税クレジットカード払いの手数料|東京・大阪市その他9都市
固定資産税をクレジットカード払いにする時の手数料は、納付先の自治体によって異なります。
手数料は、クレジットカード払いをする際の「システム料」として税金額に上乗せして支払う必要があります。
各都市の手数料
東京都と人口が多い10都市の、クレジットカード支払いの「システム料」を表にしてみました。
東京都 | 1万円につき73円(税別) | |
横浜市 | 1万円につき100円(税別) | |
大阪市 | 1万円につき84円(税込) | ※5,000円以下は0円 |
名古屋市 | 5,000円につき37~38円(税込) | ※5000円以下0円 |
札幌市 | 5,000円につき37~38円(税別) | |
福岡市 | 1万円につき73円(税別) | |
川崎市 | 1万円につき70円(税別) | |
神戸市 | 1万円につき90円(税込) | ※3,000円以下は0円 |
京都市 | 1万円につき70円(税別) | ※5,000円以下は0円 |
さいたま市 | 5,000円につき39~41円(税込) | |
広島市 | 5,000円につき46円(税別) | ※5,000円以下は47円 |
手数料が何%になるかは、税金の額によって微妙に異なる
上記のように、クレジットカードの手数料(システム利用料)は、納める自治体毎に異なりますが、おおよそ、納税額1万円につき70円~100円ほどの手数料がかかります。(無料の税額帯を除いた場合)
これを見ると税率は0.7%~1.0%ではないかと思えますが、税金の金額によっては、約2倍の率になることもあり得ます。
例えば横浜市で税額が10,000円の場合、手数料を料率で換算すると1%です。
しかし10,001円の場合だと、一段上の税額帯になるので、手数料は200円になります。
これは税別の手数料ですので、10%の消費税が加えると、システム手数料は220円となります。
つまり、ほぼ2.2%の手数料がかかることになります。
また、大阪市・名古屋市・京都市・広島市で納税額が5,000円以下、または神戸市で納税額が3,000円以下の場合、手数料は0円です。
このように一見、手数料は納税額と比例しているようで、手数料の対象納税額の価格帯によって微妙に異なってきます。
各自治体サイトの納税ページには、クレジットカード払いする際の手数料算出画面があるので、実際にかかる金額を算出してみてください。
ポイント還元でおトクになるかは、手数料とクレジットカード還元率を比べて判断
上記のように、固定資産税をクレジットカードで支払う手数料(システム料)は、納税する自治体により異なるので、各自治体のホームページを見ながら、手数料が何%になるか算出してみてください。
その上で、お手持ちのクレジットカードの還元率と照らし合わせて、クレジットカードで支払った方がおトクなのか判断しましょう。
通常のクレジットカードの還元率は0.5%~1%ぐらいと考えると、思うほどおトク感はないかもしれません。
キャンペーンなどで高還元率のカードを作るか、持っていれば、ポイント還元メリットを受けられる可能性が高くなりますね。
固定資産税をクレジットカードで支払うポイント以外のメリット・デメリット
クレジットカードで固定資産税を支払うメリット
思ったほどおトク感がない上に、得なのか損なのか調べる手間がかかるので、固定資産税をクレジットカードで支払うのはやめようと思われるかもしれません。
ですが、ポイント還元以外の面でもいろいろなメリットがあります。
支払い時期をずらせる
固定資産税を支払う時期は、年度始めのため学費などの支出がかさむ上に、自動車税などの税金も同時にかかってきます。
クレジットカード払いだと、実際に銀行口座から引き出されるタイミングを、クレジットカード規定の引き落とし日まで延期できます。
4期以上の分割払いができる
固定資産税は、一括まとめ払いと4期の分割払いを選ぶことができます。クレジットカードの支払いだとリボ払いなどを使うことによって、更に分割して支払うことが可能です。
支払う金額を年間を通じてなるべく一定にしたい場合に便利です。
クレジットカードの実績を積める
固定資産税をクレジットカードで支払うことによって、支払い実績を積むことができます。
ある程度の金額である上に必須の支出となる固定資産税をクレジットカードで支払うと、支払い実績が上がり、ランクアップ・支払い限度額の増額につなげることができます。
ATMや窓口に行かずにいつでも支払える
固定資産税のクレジットカード払いは、納付先の自治体にある納税ページもしくは、Yahoo!公金払いなどネット上での決済になります。
コンビニに行ったり、ATMの前に並んだりすることなく、都合のよいタイミングで税金の支払いができます。
手数料で多少損であっても、時間がない場合には、メリットでしかありませんね。
固定資産税をクレジットカード払いするデメリット・注意点
手数料(システム料)がかかってくる以外には、次のようなデメリット・注意点があります。
- 100万円以上の支払いには使えない
- 窓口ではクレジット決済はできない
- 対応している国際ブランドが異なる
- 領収書・納税証明書が発行されない、または、発行に時間がかかる
- クレジットカードの利用限度額を超えて決済はできない
まとめ
固定資産税をクレジットカードで支払う場合は、手数料がかかります。
総合的にメリット・デメリットを比較しながら、クレジットカード支払いをするか判断したいですね。